南三陸杉で新しい快適空間を!創業110年の老舗木材店が初めて挑む、ヘルスケア店舗リノベーション向け商品開発の推進役を募集!

丸平木材・代表取締役の小野寺です。

当社は、宮城県南三陸の地で、1908年に創業し、家づくりに関わるあらゆる材を、"南三陸杉"を主にしながら製材加工している会社です。
南三陸町内の山から切り出した木を、町内の自社工場で製材しています。
加工の際に大切にしていることは、「地域の木の本当の良さを引き出す」こと。

人間の都合や効率重視の乾燥方法ではなく、南三陸杉の良さを活かすために、50度以下での低温乾燥にこだわり、丁寧に材を作っています。
そうすることで細胞が壊れず、酵素が生きたままで、精油成分が失われにくい状態を保つことができ、調湿性能と空気清浄機能をより効果的に発揮させることができます。

また、木の生育環境にもこだわりたいため、地域の林業家と一緒に、山から加工現場まで一貫しての環境整備に取り組み、2015年には持続可能な森林管理の国際的な証となるFSC認証を取得するなど、”南三陸杉”を地域ブランドとして育ててきました。

これまで当社の材は、主に新築住宅の建材（土台、柱、梁といった構造材を中心に、フローリングや天井、カウンターといった内装・造作材など）として使っていただいてきました。

しかしながら国内の新築住宅の需要は減少傾向にあり、2040年には住宅建設の需要は半減するとも言われています。厳しい事業環境の中、廃業した同業者も見てきました。今回の事業開発は、当社が生き残りをかける、大変重要な一歩です。

ヘルスケア店舗リノベーション向けの、市場調査および商品企画に取り組みます。

当社はこれまで、工務店への素材供給を中心に事業展開してきており、商品の企画や施主への提案の領域はほとんど行ってきていません。
しかしながら、山で木を育て、切り出し、材として加工する作業を一世紀以上続けてきている私たちは、木が持つ良さを誰よりも理解できていると自負しており、それらを活かした商品企画の余地がまだまだあると感じています。

天然木材がもたらす効能として、例を挙げると、リラックス・ストレスの軽減、睡眠の質の向上、集中力の向上、調湿、抗菌・抗ウイルス作用、認知・記憶機能の改善などがあり、研究データも蓄積されてきています。

木を用いた優れた商品はすでに世に多く存在しますが、デザインやコストを訴求しているものが多い印象を受けており、木の良さをもっとダイレクトに打ち出すことで、ニーズの掘り起こしができるのではないかと感じています。

そこで特に、クリニック・セラピー、マッサージ・整体・鍼灸、ヨガ・メディテーションといった領域の店舗のリノベーションを念頭に、先に述べたような木材の持つ本来の力を最大限に体感できる商品を開発したいと考えています。
そして企業としての営業力を高めると同時に、一人でも多くの方へ、木質の快適空間を届けられる存在になることを目指します。

当社における事業開発/顧客開拓は、これまで長年にわたって社長である私を中心に推進してきました。
住宅用建材という骨組みを支える商材に比べ、店舗リノベーション向け商品は、個々人の利用シーンや心情などをより具体的、緻密に想定したうえで、商品の良さを訴求していく必要性を感じつつ、その点対する当社の力不足を感じており、外部の方の知見をお借りしながら検討を加速したい状況です。

以下に取り組んでいただきたいです。

・企業理解、木材の効能の理解（南三陸の当社本社、および、仙台の当社モデルルームにお越しいただくことを想定しています）
・店舗リノベーション市場のリサーチ（仙台圏を中心とした宮城県内、もしくは関東圏。コロナの状況も踏まえつつ、可能な限り実際の店舗にも足を運んでリサーチいただくことを想定しています）
・他社類似商品事例のリサーチ
・商品立案（ターゲット、コンセプト、使用シーン、訴求ポイント、概算寸法、素材概算コストの特定）
・丸平木材の経営理念とのすり合わせ、商品企画書への落とし込み
・工務店向け提案書の作成
・工務店と打ち合わせ、加工コストや技術も踏まえ実現可能な商品案の特定、商品企画書への落とし込み

なおこれらを踏まえ、2022年の早い段階から、実際に顧客提案にまわりたいと考えています。
そのため、もし余力のある方は、以下にもお力添えいただけると大変助かります。
・仙台圏を中心とした宮城県内（もしくは関東圏）の提案先のリストアップ
・店舗オーナー向け提案書の作成

南三陸は、豊かな海と豊饒な山が織りなす、自然の恵みの宝庫です。ここに住む人はその自然の恵みをいただいて、今日まで生きてきました。
2011年3月11日、大海嘯が南三陸の街を飲み込み、筆舌に尽くしがたい非常に大きな犠牲を出しました。
コンクリートの塊の堤防が、圧倒的な自然の力に簡単に破壊されていく風景を見つめながら、人間の力で自然を抑え込むことができるという考えは、やっぱり思い上がりかもしれない。そう実感したことを今も思い出します。

豊かな自然の恵みと猛威、それが表裏一体であるということを実感しながら生きていく。家族や普通のくらしがどれほど貴重でかけがえのないものかを実感しながら生きていく。どんなに科学技術が進歩しても、その謙虚な心持ち、本質を忘れてしまってはいけない。
3.11がそのことを、改めて教えてくれた気がしています。

丸平木材は山のエネルギーを日常の生活に取り入れていただくために、こころをこめて製材を続けていきます。
そして一人でも多くの人が、生活の様々なシーンで、その人が関わる大切な人やモノの命を慈しみ、幸せを感じる暮らしを実現したいと思っています。